成田といえば、成田山新勝寺を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、見どころは新勝寺だけではありません。成田には、訪れる方々をおもてなししようと活動している人達も沢山いるので、ぜひ彼らのことも知っていただきたいのです。
ここでは、そんな彼らを「ナリタノヒトビト」としてご紹介します!
今回のゲストは株式会社秋葉牧場ホールディングス 代表取締役社長 秋葉 秀威さん。「成田ゆめ牧場」の運営を中核として、酪農事業や製造事業、直販事業等を行う秋葉さんに、「成田ゆめ牧場」と成田の未来について、詳しくお話を伺いました。
ー「成田ゆめ牧場」について改めて教えてください。ー
もともと成田って何もなかったんです。うちの父と母が、私が子どものときにどこにも連れていく場所がないということで、地域の子供たちのために作ったのが成田ゆめ牧場なんですよ。なので、子どもたちが自由に遊べて、土いじりとか泥遊びができる施設というのが、ゆめ牧場のコンセプトです。
お客様層は小学校低学年以下が多いですが、インバウンドの方も、ファミリーはもちろん楽しんでいただいているんですけど、いちご狩りとか、ひまわりとかのお花を見る等で来てくださっています。
今はアニメとのコラボレーションが多くて、最近だとPUI PUIモルカー。すごい人気で、3日間で9,000人くらい来てくれました。それは大人層まで幅広く来てくれています。
うちは自然と遊ぶ場所を提供しているんですけど、そこに新しいものを入れるというエッセンスを意識してやっているので、何もないようで何かやっているというのがうちの特徴だと思います。ちなみに年間30万人くらい来てくださっています。インバウンドは1割くらいですかね。
ーご自身のご経歴をお聞かせください。ー
成田のはぼたん幼稚園を出て、成田高校付属小学校・中学校とずっと成田で育って、牧場からずっと通ってたんです。大学は東京の成蹊大学に行って、大日本印刷で出版印刷の営業をやっていました。そのあとがオリエンタルランドで経理をやって。
その意図としては、高校卒業するときに、なにか自分でしたいなという、自分で事業やりたいなというのがあったんですね。30歳までにそれをやろうと思った時に、逆算して、営業と経理だけは絶対やろうと。
それで1社目は、営業がきついと評判の高いところばかり受けて(笑)大日本印刷では社長賞をとることができたこともあって、次は経理やろうと。その頃オリエンタルランドで初めての中途採用の募集がはじまっていたので、これはいいなと思って応募して。「何やりたいんですか」って聞かれて、「経理やりたいです」と。「君珍しいね」となって採用していただきました(笑)。2年間やって、数字って大事なんだなとよくわかりましたね。
30歳までもう少し時間があったので、あとは英語だなと思って、イギリスのバーミンガムでMBAをとって、その後、スイスのホテル学校に行って、シンガポールで働いて戻ってきた、という経歴ですね。
ー空港周辺エリアで好きなスポットはどこですか?ー
やはり成田山ですかね。あとはひこうきの丘。どちらも唯一無二な空間がある。
成田山は、幼稚園から成田で過ごしているので、自分のなかでもふるさとみたいなものですね。
ひこうきの丘も、あんなに飛行機が離発着するのを見れる場所って他にはないと思うんですよね。
ーこれから成田の未来に向けてどのように行動したいですか?ー
成田ってようやく圏央道が繋がって、北は東北道、南は木更津のほうから繋がってくるので、輸出入の拠点というか、全国から物が集まる場所という捉え方をしています。全国・世界からからいろんなものが集められる場所になる。そうすると逆に、日本人がその場所に集まってもいいのかなと思って。そういう意味でのカオス感はもっと生み出してもいいのかなと思っています。
成田は独自の文化って参道を中心にあると思うんですけど、全国、世界から物が集まって、そして出ていくという環境を1つの場所で表すということをしていったほうが面白いような気がするんです。日本のドン・キホーテのような場所になると面白いなと。そういう拠点があるといいなと思っています。海外のごった返した市場のような、ああいうものが成田の空港周辺にあるといいなと思います。
ー成田をどのように楽しんでほしいですか?ー
海外では夜に安全に歩き回れる場所がないので、日本だったら夜歩けるというのが売りになると思うんですよね。
まだまだ数は少ないですけど、成田山を中心とした夜の町を楽しんでもらいたいなと思います。