秋も深まり、冬への季節の移り変わりを日々感じる10月。
木々は鮮やかな赤や黄色に街を染めていき、時には冷たい木枯らしが落ち葉を撒き散らしていきます。
冬への準備で慌ただしくなるこの季節、温かい飲み物を飲んで少し休憩をとりませんか?
旅の疲れを癒し、冷えた体を温めてくれる、そんな成田のカフェをご紹介します。
はしらデリ&カフェ
JR成田駅から徒歩1分。 交番の横の細道にひっそりとたたずむはしらカフェ。
かつてお蕎麦屋さんだった建物をオーナーが改築し、カフェに生まれ変わったという経緯があり、内装にも蕎麦屋だった頃の面影が。
お店の真ん中には、お店の名前を象徴する大きな柱が立っています。
お店の雰囲気
席はテーブル席、御座敷、カウンター席、ソファ席があり、目的やその日の気分で自由に選べます。
大きな窓がたくさんあるので、どこの席に座っても日当たりが良いのもポイント。
窓からの明かりやゆったりと流れるBGMが外の世界を忘れさせ、ゆっくり過ごすことができます。
スマホやタブレットを置いて、お店の雰囲気を体全体で感じ取りたくなる、そんな空間です。
はしらデリ&カフェ おすすめメニュー
チャイラテ(税込390円)とさつまいものスコーン(税込240円)
冷えてくるこの時期、チャイラテで温まって。
スコーンは日替わりで、甘いおやつスコーンと、甘いものが苦手な人にもおすすめなお食事スコーンの、2種類から選ぶことができます。
この日はさつまいものスコーンでしたが、何が食べられるかはお店に訪れてみてからのお楽しみ!
お昼時のランチの様子。選べるランチセットは1,050円(税込)〜。
お店のメニューやサービスは、お客さんからの要望で実現したものばかり。
お客様にほっと一息ついて欲しいとの思いから、お客様のリクエストやお願いをどんどん取り入れていった結果、今のはしらカフェが出来上がりました。
オーナーの藪さんは、観光地だからと気構えをすることなく気軽に立ち寄って欲しい、日々の日常がちょっと底上げされるような、そんなお店を作っていきたいという気持ちで日々お店に立っていらっしゃるそうです。
オーナー藪さんからのメッセージ
「地元のお客様もたくさんいらっしゃるので、観光地としてだけでなく、成田の豊かな日常を垣間見てもらえれば嬉しいです。駅から1分の立地なので、電車の待ち時間などにもお気軽にお使いください。」
また、はしらデリ&カフェは現在二階を改装中。
低価格で、気軽に立ち寄れるロールサンドのテイクアウト専門店[ハシラロール]を作っている最中なんだとか!詳細はハシラロールのInstagram @hashiraroll をご覧ください。
小さなブックカフェ スローダウン
ゆったりとした環境で読書に集中したいとき、訪れたいのが小さなブックカフェ スローダウン
お店の名前が物語るとおり、日常のせわしなさや喧噪から離れ、気の向くままに過ごすことができます。
JR西口を出て、駅舎を背にして線路沿いを左へ真っ直ぐ歩くと、5分ほどで到着。緑の看板が目印です。
かわいらしいサボテンたちがお出迎えしてくれます。
入口にはテラス席もあります。
天気の良い秋の休日、ここで本や雑誌を読むのも気持ちよさそうですね。
お店の雰囲気
店内に入ると、朗らかな雰囲気の店員さんが出迎えてくれます。
店長ではありません。店長はテラス席の絵に写っていた、こちらのハシビロコウ。
内はカウンター3席、ソファ1席、テーブル1席。
隣の席と程よい距離感があるので、周囲が気になりません。
BGMはクラシックをはじめ、リラックスできる音楽がちょうど良いボリュームで流れています。
時には爽やかな川のせせらぎ音が流れてくることもあります。
読書のほか、勉強や仕事など一人作業を集中できる環境です。
店内は四方八方、本に囲まれた空間。
壁の至るところに本棚が設けられ、ヒット作の小説から図鑑、料理本、マニアックなテーマ本、マンガまでずらりと並んでいます。様々なジャンルの本が読み放題とだけあって、本好きにはたまらないですね。
自分の暮らしとは関係なくても、まだ見ぬ知らない世界を知るのが楽しいという店員さん。
そんな店員さんが集めた本です。
ジャンルが多彩なので、普段自分が読まない本にも出会えるはずです。
本を読まなくても、「本に囲まれていると落ち着く」という理由で通うお客様もいるんだとか。
小さなブックカフェ スローダウン おすすめメニュー
ケーキセット(税込900円)
コーヒー、紅茶、ケーキ、パスタ、カレーといったカフェメニューが注文できます。
店員さん曰く、「一押しは特にないです。インスタ映えメニューは置いてませんよ笑」とのこと。
とはいえ、ふわふわのミルクスチームが乗ったカフェオレ、しっとりキメ細やかな食感のチーズケーキなど、このお店でしか食べることができない味がたくさんあります。
細かく刻んだセロリがポイントのミートソース、セットのサラダに付いている自家製のポテトサラダなど、いずれも美味しさ満点です。
※サラダの内容は日によって異なります
カフェオレ
チーズケーキ
店長からのメッセージ
「待てば海路の日和あり」
店員さん訳:今物事がうまくいかなくても、じっと待っていれば好機が訪れるはず。
店長の好きな言葉です。スローダウンに来たら、気ままにお過ごしください。)
営業時間は11:00-19:00ですが、不定休のため、お店のホームページのカレンダーをチェックしてから訪問するのがおすすめです。
三芳屋
続いてのご紹介は成田駅から徒歩15分、成田観光館の正面の小道の先にある三芳屋。
混み合う参道から小道を抜けると、そこには小さな日本庭園が。雑踏から突然抜け出し、流れている時間がそこだけ違うような錯覚をしてしまう空間が広がっています。
庭園をぐるりと囲むように、テーブル席とカウンター席が用意されています。
どこの席に座っても眺めは美しく、そして席によって違う角度から景色を堪能することが可能なので、何度でも足を運びたくなります。
写真はカウンター席からの様子。まるでファインダー越しで見ているかのように世界が切り取られて見えます。
外のテーブル席のベンチには畳がはられ、夏には蚊取り線香や内輪が、冬にはブランケットが置いてあるなど、細かいところまでお店の気遣いが行き渡っています。
三芳屋 おすすめメニュー
この雰囲気の中で味わいたいおすすめの飲み物はお抹茶。
柔らかい口当たりのお抹茶に、ついついほっと一息つきたくなります。
選べる和菓子は、全てお店の厨房で手作りされています。
抹茶和菓子セット(税込820円)
こちらは週末限定のランチ。メニューは日によって変更されます。
お抹茶と和菓子をいただいた後には、温かいほうじ茶とおかきのサービスが出るなどお店の気遣いが感じ取れます。
三芳屋さんからのメッセージ
午前中の方が比較的静かにゆっくり過ごせると思います。お子様やワンちゃんを連れて是非まったりと。
季節のお花や自然の移り変わりを感じながら、是非ゆっくりくつろいでください。
週末限定でランチもやっています。
珈琲チルチル
最後にご紹介するのは、成田山新勝寺正門から徒歩1分の珈琲チルチル。
1972年創業、1974年に移転をしてから約50年、ずっと暖簾を守ってきた老舗の純喫茶。
成田山新勝寺をお参りする方がいつでも一息つけるように、そしていつでも同じ味を味わえるようにと、コーヒーや軽食のメニューも創業以来なるべく変えないようにしています。
シャンデリアが天井から吊るされたレトロな内装は、まるで創業当時にタイムスリップをしたような感覚に陥ります。
モダンな内装は、いつでも同じ空間を提供できるようにとのおかみさんのこだわりから、壊れたものや傷んだものも大切に修理されながら使用されています。
特にダマスク柄の金華山織が貼られた椅子はお店を構成する大切な要素で、何度も何度も破れたものを張り替えながら同じものを使用し続けているのだとか。
金華山織が貼られた店内の椅子。落ち着ける様に、色はグリーンで統一されています。
おかみさんが何杯もコーヒーを作ってきたカウンター
チルチルのおすすめメニュー
チルチルで是非注文したいのは、こだわりのコーヒーとみつまめ。
コーヒーは豊富な豆の種類から、好きな香りや味を相談できます。
カフェロイヤルなどの昔懐かしいメニューも注文可能です。
アイスコーヒー(税込500円)とみつまめ(税込600円)
みつまめはおかみさんが寒天を天草を煮込んで一から作るこだわり様で、白茶豆、紫茶豆、金時もそれぞれ丁寧に茹でられ、完成するまでになんと25日もかかります。
足を運んでくださるお客様への感謝の気持ちと、豆や天草の生産者の努力を繋いで提供できる様にという思いから時間をかけて丁寧に作るのがおかみさんのこだわり。
おかみさんからのメッセージ
「参拝客や地元を守ってくれるお不動様に失礼のないように、丁寧におもてなしするよう心がけています。いらっしゃる方はどなたでも、ほっと一息ついてゆっくりしていってください。また来てもらえるような、そんなお店を守り続けます。」
最後に
今回は、観光地でありながら地元の人も多く利用する、ほっこりまったりできるカフェをご紹介させていただきました。
旅の疲れを癒し、のんびりと秋の成田を堪能してみてはいかがでしょうか。