成田には古くから続く酒蔵があり、そのお酒は地元の住民はもちろん、成田山に参詣をする観光客や外国人にも人気です。
また、最近では地域の素材をいかした地ビールも新しく生まれました。
今回は成田の地酒についてご紹介します。
成田のお酒といえば代表的な蔵主として「長命泉」の銘柄が有名な「株式会社滝沢本店」、「不動」「仁勇」の銘柄が有名な「鍋店(なべだな)株式会社」のふたつの蔵主が挙げられます。
日本酒だけではなく、2022年に新しく誕生した地ビール「成田空港エール」もおいしいと評判です。
ただおいしいだけではなく、それぞれのお酒の裏にある歴史や想いを知って地酒の味わい深さを成田で楽しんでみませんか。
「長命泉」株式会社滝澤本店
成田駅から徒歩7分、参道を歩いていると見えてくる瓦屋根の大きな販売店を営んでいるのが、歴史ある日本酒の銘柄「長命泉」を手掛ける株式会社滝澤本店さんです。
木造で洗練された印象を持つ店構えは、歴史の長さと酒造りへのプライドを感じさせます。
屋根の上の看板に書かれてある「長命泉」が代表銘柄です。
滝澤本店さんのはじまりは江戸時代末期から。初代が成田山に参詣した際に不動様の夢を見たことから酒造りを始めたそうです。
当時酒蔵にあった井戸水を飲むと長生きするという評判が広まったことから長命泉が名づけられ、今ではたくさんの種類の日本酒が同銘柄で生まれています。
お土産として人気なのはこちらのミニボトル3本セット。
どれもスッキリとして飲みやすく、すいすいと杯が進むおいしいお酒でした。
店頭ではお酒はもちろん、おつまみを買うことができるほか、隣には「成田麹stand」が設けられ、食べ歩きもできる甘酒やかき氷も販売されています。
通販でも購入可能です。
「蔵元直売店『長命泉』」
「不動」「仁勇」鍋店株式会社
成田山のすぐそばに「不動」や「仁勇」といった銘柄が有名な鍋店(なべだな)株式会社さんの直営店があります。
こちらも100年を超える歴史のある蔵元さんです。
元々は鉄器の製造をしていましたが、江戸時代中期から酒造りを始め、当時から成田山の参拝客に人気があったようです。
こちらの販売店は見た目以上に奥行きがあり、店内装飾にも工夫が凝らされています。
日本酒をはじめとしたお酒の他、それぞれのお酒に合いそうなジビエなどのおつまみが並んでおり、陳列棚もユニークで見ていて飽きません。
試飲やイベントも不定期で開催するなど、地域との交流も大事にしている様子が店構えからも伝わってきます。
お酒やおつまみだけでなく、酒まんじゅうやおせんべいといった食べ歩きフードも人気です。
こちらにもお土産用にミニボトル3本セットがあります。
全体的にコクがありどっしりとした味わいで、まさにジビエがよく合いそうな印象でした。
「鍋店株式会社本店」
「成田空港エール」
最後にご紹介する成田の地酒は2022年に登場した「成田空港エール」です。
成田国際空港株式会社と株式会社グリーンポート・エージェンシーが「気軽に旅気分を感じ、楽しい旅の記憶を思い起こして欲しい」との想いで銚子ビール犬吠醸造所とともに共同開発した地ビールです。
一見ラベルレスでシンプルに見えますが、バゲージタグとオリジナル航空券も付いてくる遊び心のあるデザインです。
発売当初は約500本の数量限定で販売していましたが、好評のため増産し、本格販売となりました。
飲み口はとてもフルーティーで、豊かな味わいが口に広がります。
千葉県産のオリーブオイルを隠し味に使うなど、千葉の素材を使った味へのこだわりが詰まった一瓶です。
取り扱い店は2022年9月現在それほど多くありません。
成田駅周辺ではイタリアンレストランのオリベートNARITAやはしらデリ&カフェなどで飲むことができます。
その他空港やネットでも購入することができます。
取り扱いのあるお店はこちらのQRコードを読み込んで確認できます。
古きも新しきも感じられる成田の銘酒
成田の歴史をともに歩んできた老舗の酒蔵や、地域を盛り上げたい気持ちから生まれた新生の地ビール。
どちらも共通しているのはその味へのこだわりの強さと、時代に合わせた銘柄を開発するなどのチャレンジ精神だと感じます。
今回ご紹介したお酒はほんの一部。
まだまだたくさんのラインナップがありますので、成田に来た際にはぜひ販売店や取扱店へ足を運んでみてください。