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ナリタノヒトビト -オリベートNARITA 萩原 勇作さん-

成田といえば、成田山新勝寺を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、見どころは新勝寺だけではありません。成田には、訪れる方々をおもてなししようと活動している人達も沢山いるので、ぜひ彼らのことも知っていただきたいのです。
ここでは、そんな彼らを「ナリタノヒトビト」としてご紹介します!

 

今回のゲストは成田駅前でイタリアレストラン「オリベート」を経営している萩原勇作さん。 飲食店経営だけでなく、空港や航空会社とのイベントなど、多様な活躍をされていらっしゃいます。

ーオリベートさんはどんなお店ですか?ー


オリベートはイタリア語で「オリーブ畑」という意味です。
20年前に佐倉市で1号店をオープンしました。成田のオリベートは3店舗目となります。
地元に密着したちょっといいお店という立ち位置を目指しています。

ー他にはどんなお店を経営されていますか?ー

オリベート以外のお店では、ステーキ、ベーカリーなど洋業態を中心に千葉県と茨城県に展開しており、来年くらいに和業態もオープンしたいと考えています。

大手チェーン店のフランチャイズで店舗を展開しているわけではないので、新しいお店を出すときにはオリジナルブランドでチャレンジングなものが多く、結構失敗もあります。これまで5,6店ほど撤退を余儀なくされました。

「もともと飲食店関連の仕事をしていたのですか?」という質問をいただくこともあるのですが、実は私は調理業務を一切やりません。
会社内ではオーケストラの指揮者のような役割で、全体的なお店作りや運営に携わっています。

ーどのような経緯で飲食店を開業されたのでしょうかー


飲食店を始めたのは24歳の時です。
学生時代から起業がしたくて、大学と大学院で経営の勉強をしていました。
学生の時に研究していた対象がレストラン経営だったということや、もともとあった食に対する興味、空間設計に対する興味から飲食店で挑戦するということを決めました。

アカデミックな分野から参入しているので、飲食店経営者としては珍しいキャリアなのかなと思います。

ーローマ教皇が来日した際にお料理を提供されたと聞きましたー

ローマ教皇に料理を提供させていただいたのは2019年です。
その数年前に駐日ローマ教皇庁大使館(以下、バチカン大使館)に出入りしている方と知り合う機会がありました。

そのご縁でバチカン大使館で定期的に開催される晩餐会の料理提供の機会を頂きました。
晩餐会を担当したこれまでの店舗は星付きのレストランや大手ホテルといった並々ならぬ顔ぶれでしたが、千葉の食材を使い、工夫を凝らしたメニューに大変高評価を頂きました。
その甲斐あって、毎年晩餐会の担当として御指名を頂き、バチカン大使館御用達のレストランというポジションに立つことができました。

そんな折にローマ教皇が来日することが決まりました。
関わりたいとは思っていましたが、ちょうどその時は台風とその後の水害被害で千葉県が大変な時期。
私が経営していたお店も被害にあい、その対応に追われていてそれどころではありませんでした。

しかしこれまでの実績が評価されたのか、バチカン大使館から逆オファーでローマ教皇に提供する料理を担当してくれないかと話をいただきました。
せっかく貴重なお話をいただいたので、千葉を応援するためにも台風と水害の被害にあった規格外野菜を使ったコースを提案してみました。

規格外野菜とはいえ、形が悪かったり、少し傷がついたりしているもので、品質はとても良くおいしいものです。
ただ、本来であれば廃棄となってしまう食材をローマ教皇に提供するというチャレンジングな試みで不安もありました。

料理提供をする日は、1時間ちょっとの予定でフルコースを準備していました。
しかしローマ教皇のスケジュールが押してしまい、昼食の時間が40分になってしまいました。

こちら側はなんとか40分の尺でフルコースを提供しましたが、ローマ教皇は当時御年80歳を超えていました。果たして短い尺でどのくらい楽しんでいただけるか不安でしたが、結果的に完食していただいて、とても驚きました。

その場でも教皇から「おいしかった」というお言葉をいただいたのですが、バチカン市国に帰国された後にもお付きの人から「すごくおいしかったと言っている」とわざわざご連絡いただき嬉しかったです。

テレビや新聞など多くのメディアで取り上げられたこともあり、国内でも反響がとても大きかったです。
それまではいまいち実感が湧かずにいたのですが、その反響の大きさですごいことをしたという実感が湧きました。

ーコロナ禍に成田に出店された理由はなんでしょうかー


もともと成田は出店したい場所で、コロナ前から出店できる場所を探していました。
ただコロナ前はインバウンドの盛り上がりもありそもそもテナントの空きが無かったですし、空きがあったとしてもなかなかオリベートの世界観を表現できる場所が見つかりませんでした。

そんな折に以前から付き合いのあった平山建設さんから、成田駅前ビルの建て替えの計画があるとのお話を聞き、出店することを決めました。
店舗のオープン前にコロナのパンデミックが起きてタイミング的には前途多難となることが予想されましたが、先を見据えてオープンしました。

ーこれから未来についてどう行動していかれる予定ですか?ー

お店としては、こんなに歴史のある街であるにも関わらず、私たちのようなよそ者を温かく受け入れてくださっているこの街を盛り上げる一役を担いたいです。
成田国際空港への往復だけでスルーされがちな成田の街に、もっとたくさん人が来てくれるような価値を提供できる存在になれたらと思っています。

個人的には、実店舗はしっかりと取り組みつつ、会社の枠を超えた部分でのプロデュースにも携わっていきたいです。現在も鉄道会社さんや航空会社さんなどとのイベントをいくつか進めています。
周辺地域の事業者さんや地域の方々と一緒に協力しながら面白いことをしたいと思っています。

ー最後に、成田に訪れた方に、このまちをどう楽しんでいただきたいですか?ー


成田にはまだまだ知られざる魅力がたくさん埋まっていると感じます。
街の性質上コロナで大打撃を受けた分、コロナ前ではできなかったことが今ではできるようになっていることもあります。

コロナ前に訪れたことのある人でも、今訪れてみるとまた違った発見があると思うので、変身した成田を楽しんでいただければいいなと思います。

  2022/10/13